＞譲渡された会社の事業内容、創業したきっかけは何ですか？

大学生の時から会社員だけの収入では不安だと漠然と考えていて、副業としてブログを運営しており、広告収入を得ていました。大学を卒業してシステムエンジニアとして就職してもそれを継続していて、副業の収入が会社員としての給料を超えたあたりから「これ一本で出来る」と思い、WEBメディアの分野で個人事業主として独立しました。スマートフォンの普及に伴ってWEB広告自体の市場規模も伸びていたのでこの分野はまだまだ伸びると思っていたのです。

＞どのようなジャンルのメディアをやられていたのですか？

いろいろやっていたのですが、メインとなったのはFXに関する情報メディアでした。大学から趣味でFXもやっていて、FXに関する情報収集も独学でやっていたのですが、当時はネットで検索してもトレードに関するノウハウが全然学べる状況になかったのです。これから始める人、初心者の人がちゃんと知識をもてるようにという思いをコンテンツに込めていきました。

＞順調に事業は伸びていったのですか？

最初の半年くらいは売り上げがありませんでした。当時は寝る間も惜しんで仕事だけをしていたと思います。そんな甲斐もあってか、地道にコンテンツが拡充していってアクセス数自体はちょっとずつ伸びていきました。最初の売り上げが入ったあたりから右肩上がりで伸びていって、そこからは順当に収入もSEOも伸びていきました。まだ評価されていないくても「コンテンツの品質はトップレベルだ！」と自信を思っていましたので、苦しい時期も頑張れたのだと思います。

＞譲渡（M&A）を検討しはじめた理由は何ですか？

自社が伸びていた時期は、ちょうど大手企業が同じジャンルに参入し始めていた時期でした。コンテンツ量産のスピード感、監修の権威性など大手企業は規模感が違うなと思いました。「今はまだ品質の力で勝てているけど、1年後はダメかもしれない」と危機感を覚えました。その時自分の経営判断としては、「人を雇用して強固なサイトの確立を目指すか」、「売却して引き継いでもらうか」の2択になっていったのを覚えています。

＞譲渡（M&A）を検討する際に、M&A仲介会社の起用することにした理由と起用する際に何か重視した点はありますか？

仲介会社を通さず、自分で売るということは考えませんでした。事業の売却というものが自分から縁遠すぎて、誰にいくらで売れるかもわからなかったので、とてもできないと思ったからです。

＞他のM&A仲介会社ではなく、当社、M&Aトータルアドバイザリーを選んでいただいた理由は何ですか？

ちょうど、「売れればいいな」と思っていた頃、ある他の大手のM&A仲介会社からアプローチを頂きました。その仲介会社からは、M&Aプロセスの説明があるだけで、当社の事業や私自身について理解しようという姿勢が感じられなかったことを覚えています。

専門家と話しているというよりかは、一般的な営業を受けたという感じで、「大丈夫かな？」と思いつつ、特に他に選択肢も知らなかったので良い相手が見つかればラッキーという感じで、買い手を探してもらうことにしました

＞そのM&A仲介会社はどうでしたか？

当初の懸念通り、レスポンスも遅く、動きが不透明でした。「大手だけれど、本当に大丈夫だろうか？」と不信感を抱き始めたところで、M&Aトータルアドバイザリーの勝部さんからもアプローチを受けたのです。

＞他のM&A仲介会社を起用してた時期もあったとのことですが、その時と比較してM&Aトータルアドバイザリーが優れていた点はありますか？

　とにかく仕事に対して熱心で信頼できました。対応の早さ、丁寧さにしても他社とは全然違いました。結果も大変満足のいく条件で決めていただいて本当に勝部さんに依頼してよかったです。

また、依頼してから譲渡が成立するまでの期間が早かったのも非常に満足のいく点でした。経営者としてはM&Aを依頼している間は、様々な制約が出来てしまい、事業も停滞してしまいます。そういう意味で、成約までの短さは売り手にとっては非常に重要なポイントなのですが、勝部さんが無駄なくスピーディーに決めてくれたことはとてもよかったです。

＞まだお若いですが、譲渡（M&A）をされた後の展望はありますでしょうか？

　寝るとき以外は仕事をしていたので、「しばらくはゆっくりしようかな」と思っていました。けど実際はそこまで休むことなく、他の分野でのメディア事業、WEBマーケティングの事業を続けています。仕事が楽しかったのだと思います。

今も当時も外注スタッフを使って仕事をするというスタイルをとっているのですが、「人を大切にしたい」、「人との繋がりを大切にしたい」という思いは常に持っています。なので、これからはある程度、人を雇って自分と社員やその家族を含めた全員の居場所になれるような会社を作っていければと思っています。「自分と関わっててくれてよかった」と思ってもらえるような仕事をしていきたいと思っています。

＜アドバイザーのコメント＞

　長い間アドバイザーをさせていただいていて、斉藤様の件は価格・スピード共に非常に満足度の高い結果だったと自負しております。偶然も重なったのですが、成功要因は、斉藤様との信頼関係を構築できた結果、様々なフェーズで私の助言に沿った決断をしていただけたことが大きかったと考えております。その後のお仕事も非常に順調ということで、今回のM&Aをきっかけにさらなる飛躍をされることを楽しみにしております。

M&Aトータルアドバイザリー株式会社　代表取締役　勝部一志